p値

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帰無仮説のもとで,検定統計量が実現値以上に極端な値をとる確率を$p$値という.$p$値が有意水準$\alpha$以下の場合は帰無仮説は棄却されることになる.

例えば$p$値が$p=0.03(<0.05)$なら有意水準$5\%$で棄却される.

1円盤

機械Aが製造する円盤の直径は正規分布に従うことが知られている.この機械が作る円盤について $10$ 個を無作為に選ぶと,標本平均 $10.3$ cmであった.なお,母分散は$\sigma^2=0.5^2$ であることが経験的に分かっているものとする.
(1) 母平均$\mu$について帰無仮説$H_0: \mu=10$,対立仮説$H_1 : \mu>10$としたときの$p$値として最も適当なものを選択肢の中から選べ.
(2) 母平均$\mu$について帰無仮説$H_0: \mu=10$,対立仮説$H_1 : \mu\not=10$としたときの$p$値として最も適当なものを選択肢の中から選べ.
【選択肢】① $0.023$ ② $0.029$ ③ $0.047$ ④ $0.059$ ⑤ $0.10$

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(1)使用する統計量は
\(\hspace{2mm}\rule[-1mm]{0mm}{7.5mm} \displaystyle Z=\frac{\overline{X}-\mu}{\sqrt{\sigma^2/n}}\sim\mbox{N}(0,1)\)
実現値は
\(\hspace{2mm}\rule[-1mm]{0mm}{7.5mm} \displaystyle z=\frac{10.3-10}{\sqrt{0.5^2/10}}=1.89\cdots \)
標準正規分布の数値表により,$ P(Z\geqq 1.89)=0.0294$ よって$p$ 値としては②が適する.
(2) 両側検定なので,(1) の値を $2$ 倍して$0.294\times 2 =0.588$.よって④が適する.

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