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指数化…基準時点の値を100とし,その他の時点の値をその相対値で表示することを指数化という.指数化は複数の時系列データの比較に用いられる.年次データを扱う際には,習慣として5の倍数を基準年とすることが多い.
変化率(上昇率)
変化率$r$%は
$$\frac{\mbox{変化後}-\mbox{基準値}}{\mbox{基準値}}=\frac{r}{100}$$
または
$$\mbox{基準値}\times \left(1+\frac{r}{100}\right)=\mbox{変化後}$$
のように表現できる.
(例) $120$から$150$に変化すると$150/120=1.25=1+0.25$により変化率は$0.25\times 100=25\%$となる.
データが前期と比べた伸び率(=今期/前期)で与えられているとき,平均伸び率はふつう,相乗平均(幾何平均)で計算する(日常的には変化率と伸び率を同じ意味で使うことがあるが,ここでは区別して用いている).
(例)2月は1月よりも株価が1.2倍上昇,すなわち20%の上昇率であった.同様に,3月〜5月の上昇率がそれぞれ5%,13%,-3%であった.このとき,1月から5月までの1ヶ月あたりの平均伸び率は
$$(1.20\times1.05\times1.13\times0.97)^{\frac14}\fallingdotseq 1.084$$
となる($1/4$乗は電卓で$\sqrt{\ }$を2回連続で押せば計算できる).
1ヶ月あたりの平均変化率は(伸び率-1)として求める.この場合は0.084=8.4%である.
次の表は,日本の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数.年平均で2015年を100としている)である.(ア)および(イ)に適する数値として最も適当なものをそれぞれ選択肢から選べ.
【選択肢】96.6, 96.9, 97.2, 0.5, 0.7, 0.9
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