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確率変数$X$に対して,$E(X)=\mu, V(X)=\sigma^2$とする.このとき
$$Z=\frac{X-\mu}{\sigma}$$
を$X$の標準化された変数という.
標準化された変数$Z$に対して,
$$E(Z)=0, V(Z)=1$$
が成り立つ.
(証明)
\( \displaystyle\begin{eqnarray} E(Z) &=&E\left(\frac{1}{\sigma}X-\frac{\mu}{\sigma}\right)\\ &=&\frac{1}{\sigma}E(X)-\frac{\mu}{\sigma}=\frac{\mu}{\sigma}-\frac{\mu}{\sigma} \\&=&0 \end{eqnarray}\)
\( \displaystyle\begin{eqnarray} V(Z) &=&V\left(\frac{1}{\sigma}X-\frac{\mu}{\sigma}\right)\\ &=&\left(\frac{1}{\sigma}\right)^2\cdot V(X)=\left(\frac{1}{\sigma}\right)^2\cdot \sigma^2 \\&=&1 \end{eqnarray}\)
(例)サイコロを1回投げるときの出る目を$X$とすると, $ \displaystyle E(X)=\frac72, V(X)=\frac{35}{12}$であるから,標準化すると
$$Z=\frac{X-\frac72}{\sqrt{35/12}}$$
このときもちろん,$E(Z)=0, V(Z)=1$が成り立つ.
標準化された確率変数$X$に対し,新しい確率変数$Y$を
$$Y=10X+50$$
で定める.$Y$の平均と標準偏差を求めよ.
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